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腕に籠をぶら下げている。
「どうしたの?お嬢さん」
俺が笑顔を向けると、少女は籠の中から、イチジク浣腸を取り出した。
「おじさん、イチジク浣腸買ってちょうだい」
「いやー、おじさんは、カンチョーはいらないなあ。使う用がないし。悪いけどゴメンね」
俺が頭をかくと少女は悲しげな表情になり、トボトボ去っていった。
(なんだよなんだよ、イチジク浣腸売りの少女ってかあ。もちょっとマシな物売ってくれよって感じ)
さらにてくてくてくてく歩いていると
「おい」
と声をかけられ、そちらを向くと、恐持て顔の男が、なんと俺にピストルを向け、突っ立っていた。
「な、なんのつもりだ」
びびってそう言うと
「これどう思う?」
と問われた。
「こ恐い」
と言うと
「そうでなく、この拳銃をどう思うか聞いてるの」
訳わかんなかったが
「凄いと思う」
と答えた。
すると男は銃を下ろし、近付いて来た。
「凄いでしょ、いいでしょ。これ、スミス&ウエッソンね」
男は銃を俺に渡そうとしたが、俺は手を振り、断った。
男は持っていたアタッシュケースを開いて見せた。
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