第2章…お別れは突然に…。

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本田は心の中でそう呟いた…。何度も何度も…。 若くして逝かなければならなかった弟の生きた証しを自分の中でなんとか探し出してやりたい気持ちでいっぱいだった…。 お葬式が始まる頃、外は冷たい雨が降り始めていた。厳粛に淡々と式は執り行われ、お経も終り、棺の中の弟に最期の別れをした。本田は財布の中からお金を取り出すと弟の懐にもたせた。 「幸、俺は兄貴らしいことはなにもしてやれなかった…。向こうに行く時いるようなら使ってな…最期の小遣いぢゃ…。」 本田は冷たくなった弟の手を握締め号泣した…。 たくさんの涙に送られて、弟を乗せた霊柩車は斎場に向って旅立っていった…。 本田も家族や親族たちと斎場に向う。本田はただ弟が泣いているかのような雨を見ながら唇をかんでいた…。
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