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2時間ほどで弟の火葬は終った。納骨室で一つひとつ弟のお骨を骨壺におさめた。
「小さくなって…。」
母がポツリと呟いた言葉が本田の心にささった。本田もただ小さくなってしまった弟のお骨を黙々と拾った…。
「幸、帰るぞ…。」
本田は小さくなってしまった弟のお骨を抱いて家路についた。
それからしばらく本田は家で過ごしたが、いつまでも職場のみんなに迷惑をかけられないと思い、意気消沈した家族は心配だったが仕事に復帰した。
「所長さん、長く休暇をいただいてしまって申し訳ありませんでした。葬儀にもご参列いただいたのになんのお構いもできませんで…。」
「いやいや…本田君、いけんかったね…。ご家族は大丈夫かね?」
「いや…やはり事が事でしたので…しばらくは休みにはちょくちょく家に帰省して様子をみます。」
「そうか…。本田君も辛いだろうが、がんばってくださいね…。なにかあったら相談してくださいね。」
「所長さん、ありがとうございます。それでは失礼します。」
本田は一礼すると所長室をあとにした。
次々に職場の上司や同僚、後輩が本田を心配し声をかけた。本田もそんな仲間達の気遣いに支えられ日に日に平穏を取り戻していった。
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