第1章…海沿いの町から。

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深夜…寮に帰るなりバタンとベットに倒れ込み、そのまま本田は深い眠りについた…。昨日あまり眠れなかったのも手伝って、本田が目を覚ます頃にはもう昼がこようかとしていた。 「イタタ…。風呂も入らず寝とったわ💦昨日はさすがに飲み過ぎたな💦」 本田は二日酔いでぽ~っとする顔をペチペチたたきながら冷蔵庫から飲みかけのミネラルウォーターを取り出すと、ガブガブと飲み干した。そして、風呂道具を手早くまとめて風呂場に向った。 「おう‼よく寝とったのう」 広山も本田と同じ頃に目が覚めたらしく、先に風呂場でシャワーを浴びていた。 「ちょっとは元気でたか?」 「ああ、わざわざありがとうの」 「おう‼たまたま薩摩屋のギョーザが食いたかっただけじゃ(照)まぁ元気でたらええわ‼」 広山は少し照れた感じで湯船にゆっくり腰を下ろした。 「そういえば、さっき先輩また出かけようちゃったけん、またあったら礼言っとけや」 「そうか…結局全部払ってくれて、悪い事したのう」 「まぁええが、先輩も思っておごってくれちゃったんじゃけん、本田は気い使い過ぎなんよ(笑)」 「そうやね、まぁ先輩帰ったきたらすぐお礼言いにいくわ」 本田は少し熱めのシャワーを浴びながら首をコキコキ鳴らした。 風呂から上がり本田はたまった洗濯物やら、部屋の掃除をしながら休日を過ごしていた。 しかし、ふとした瞬間に思い出すのは、昨日の男臭くも楽しかった宴よりも、こないだうけた手痛い仕打ちの事だった。 夕方、洗濯物を取り込んでいると出かけていた先輩が帰ってきているのがベランダから見えたので本田は少し小走りに寮の階段を降りていった。 「先輩、昨日はごちそうさまでした」 「おう‼ええよええよ、本田は気い使いしぃぢゃけん、もっと遠慮せずドンといかにゃあの(笑)」 「はい💦今日広山にも同じ事を言われたところですわぁ💦(苦笑)」 「まぁ明日から仕事じゃろうが、あんまりクヨクヨするなよ」 「そうッスね、どうもありがとうございました。また飲みに行きましょう」 「おう‼また行こうや」
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