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「商売が持ち主を選ぶ?分かんなねーな」
古谷は意味が分からず首を傾げたが、商品を手に入れた喜びが大きく、気にはしなかった。
「ま、いいや。久々にいい買い物をした!また来るよ、贔屓にしてやるからな!」
鏡を抱えながら上機嫌で店を出ていった。
紅は丁寧にお辞儀をし、見送るが、浮舟は座ったまま、片手を振っただけだ。
「まいどどーも」
古谷が見えなくなった後、そう言って、口角をつり上げた。
「また来店出来ればの話だがな…」
意味ありげに笑った浮舟の表情は、先程と違い、不気味さがあった。
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