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自宅に帰った古谷は、鏡を自室に飾ると満足そうに笑う。
鏡の他にも、古谷の自室は高価な品で埋め尽くされていた。
欲しいものの為には、金を惜しまずに使う……今回は、金を使う事なく簡単に入手出来たからか、古谷は上機嫌で鏡を見つめた。
「ホントいい買い物したぜ」
彼の脳裏には、鏡に映っていた女性がちらついていたのだ。
「また会いたいなぁ…」
そっと鏡に触れながら溜め息まじりに呟いた。
その後、数時間、鏡を見つめいた古谷が諦めたかけた時、鏡の中にモヤの様な物が映った後、待ち望んだ女性が姿を表した。
「何回見ても、綺麗な女だな」
見ているだけで、ときめきを憶えるのは、この鏡に映る美女だけだった。
鏡の中の彼女は、無言で微笑みを向けるだけだった。
古谷は、笑みを返すと、ずっと鏡を見つめていたのだった。
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