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介抱のかいあってか、意識を取り戻した者達は、おじいさんとおばあさんに礼とお詫びを言うと、各々の村へと帰っていった。
おじいさんと桃太郎は家の掃除をして、おばあさんは晩ご飯の用意をしていた。
家の掃除をしながら、桃太郎は時折、険しい顔をしながら、考え方をしていた。
「おじいさん、桃太郎や。ご飯ですよ。」
と、二人を呼んで、三人で囲炉裏を囲んで、食事をとった。
そして、食事が終わって、三人でお茶をすすっていると桃太郎が二人に向き直り、正座をして頭を下げた。
「おじいさん、おばあさん、僕はあの人達の話を聞いて鬼の所業が許せません。どうか、鬼退治に向かわせてください。」
おじいさんは腕を組み、桃太郎の話を聞いてました。
そして、重い口を開きました。
「そうか…。困っている人を助けると言うのは良いことじゃ…。よし!!今日はもう寝るんじゃ。明日までに旅の準備を整えよう。」
「ありがとうございます。」
桃太郎はおじいさんとおばあさんに頭を再び下げた。
おばあさんはやはり心配なのか、黙っていました。
桃太郎が寝床について、寝息を立て始めたとき、おじいさんとおばあさんは二人で話し合ってました。
「桃太郎も立派に成長しましたねぇ…。」
「そうじゃな…。桃太郎があんなこというとはな…。じゃが、そういう運命の元に生まれたのじゃろう…。わしらが桃太郎に出来ることは"アレ"を完成させることじゃと思う…。」
「そうですね…。今夜は手伝いますよ。」
「うむ。こりゃ徹夜かの…。」
「ウフフッ。おじいさんったら、イキイキしてますよ。」
と会話をして、隣の小屋へと二人は向かった…。
……次の日の朝。
桃太郎は清々しい朝日と共に起き、外に出ると、軽く伸びをして、朝の空気を胸一杯に吸い込んだ。
すると
「おはよう。桃。」
と隣の小屋からおじいさんが出てきました。
「おじいさん。おはようございます。」
と桃太郎も元気に挨拶した。
「どれ。朝食も出来とるじゃろう。」
とおじいさんは、家へ入っていった。
桃太郎もそれにならい、家に入っていった。
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