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新球団「静岡エニコスターズ」
親会社
株式会社エニコ
会長
児玉貴、42歳
エニコとは
日本で最も人気のあるゲームメーカーの一つで、自社ゲーム機からアーケード機まで幅広く制作している。代表作は、「ゲームステーション」という家庭用ゲーム機で、現在は「ゲームステーション4」まで造られており、「ゲームステーションポケット」や「ゲームステーションポータブル」という携帯ゲーム機も扱っている。迫力のあるグラフィックが売りのエニコのアクションゲームは、他メーカーのそれとは段違いだった。
ただ、エニコには1つだけ弱点があった。
それは、スポーツゲームがヒットしないという点だった。
現在、スポーツゲームといえば、コミュー社から販売されている「実況ダイナミックプロ野球」シリーズと「ビクトリーイレブン」シリーズが市場を独占している。エニコから出たスポーツゲームの売り上げが、この二大タイトルにかなったことはなかった。
アンケートはがきいわく、「迫力とリアリティに欠ける」そうだ。そこで会長は言った。
「なら、球団を経営しよう。そしてそこにうちのスタッフを選手及び球団職員として配属させる。そうすれば日本一リアリティや迫力のあるゲームがつくれるとは思わないか?」
なんてムチャクチャな話なんだろうと思いつつ、皆軽く流したのだ。
誰も、こんなことになるなんて予想してなかったから…。
2017年 8月9日、エニコは静岡にプロ野球チームを結成することを表明した。そして、会長のこの言葉が、話をさらに盛り上げることとなった。
「他球団で今年解雇される予定の者25名と契約することになっている。誰を選んだかはまだ非公開です」
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