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「いや、違う。おそらくだが、飛鳥さんの力だ。相馬君の話では光が颯斗君の傷を塞いだらしいよ。相馬君には別の力が使えたらしいからおそらく飛鳥さんだ」
「……そうですか」
俺はその事実にひどく驚いたが小さく頷いただけだった。
「そうだ。ここって携帯電話は使えますか?」
俺はベッド横に置かれていた俺の荷物を見て尋ねた。
吉田さんはなんでそんなことを聞かれたのかわからないような顔をしていた。
「大丈夫だよ。ここの病棟には携帯電話の影響を受けるような精密機械は置かれていないから」
俺はそれを聞くと痛みに耐えながらゆっくりと体を起こした。
「わかりました。それともう一つ聞きたいことが……」
「それじゃあ、行くね。お大事に。それとあんまり無茶しちゃいけないよ」
全てお見通しの吉田さんに苦笑いを浮かべて頷いた。
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