日常の境界

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ここはとある大学。 大学の授業終了のチャイムが鳴り講師が講堂から出て行った。 学生も次々と席を立つ。 「なあ、今日こそカラオケよって帰ろうぜ~」 隣でそう言うのは、幼稚園から大学まで同じ俺の親友、楠木 相馬(クスキ ソウマ)だ。服をラフに着崩して、少し長めの茶髪をかきあげている。身長は180cmもある長身だ。 「ああ、今日ならいいよ。明日から休みだし夜までいても大丈夫だからな」 俺はそう言って机の上の教科書を鞄にしまう。 相馬は最近ストレスが溜まっていたのか、ことあるごとにカラオケに行こうと言っていた。まあ、行きたいのは俺も同じだったが、レポートで忙しく行く暇がなかったのだ。
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