虎千代

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  母上はお花へ笑顔を見せると お花は満面の笑みで母を見た。     お花。六歳の頃であった。   「お花、今日からお寺では 【虎千代】と名乗りなさい。 お寺には男として行くのよ。」     お花は笑みを見せお寺へ向かった。   「おや、新入りかね?」   「あた…っとぉ…  我は虎千代。」       越後の虎。の名残の      【虎千代】      の誕生である。   後の【上杉謙信】である。       この頃から虎千代は 人を集める才能が有り 誰にでも好かれ 誰とでも打ち解けられる穏やかな人だったと記されている。   唯一、打ち解けれなかったのは   父。  長尾 為景。 だけだったと言う。  
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