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「あぁ暇だ…」
技巧はぐだーっとしながら壁にもたれる。
暗部組織『サミット』に入ってから三ヶ月。
コレが初めての本格的な仕事になる。
「だってのに何でここで五時間も待ちぼうけ喰らってんだ」
爪先で石を蹴飛ばす。
直線的な軌道で飛んだ小石は、学生寮の影から飛び出した人影に直撃した。
「…ッ!あんた大丈夫か!?」
技巧は腰やら腕やらに巻き付けている鎖を鳴らしながら近づく。
人影はゆっくりと技巧に振り向く。
その顔を見て、技巧を恐怖が襲った。
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