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4限終了のチャイムが鳴り、憂鬱な昼休みの始まりを告げる。
渋々ながらも弁当を片手に悠のクラスに到着。
ガラッと扉を開けきってから……気付いた。
全員がまだきっちり着席していることに。
…………しまった。
中はまだ授業中。
話が長いことで有名な英語教師にギロリとこっちを睨まれる。
「ぷ……涼チャン何やってんの」
ちょうど目の前の席で頬杖をついて座っていた結城が、いきなり現れた俺を見て可笑しそうに吹き出しやがった。
結城は俺の天敵だ。
いきなり現れて大翔を掻っ攫っていった、誰もが羨む男前。
長めの黒髪に長身、そこにいるだけで匂い立つような華やかなオーラを放ってる。
このフェロモン爆弾め。
笑ってんじゃねーよ!
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