1 仕事

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「マスター、居ますかー?」 街の中心にある大きな建物にマスターはいる。 レインは大きな扉をノックした。 「どなたですかな?」 優しいテノールの声とともに六十代ほどの男性が出てくる。 この人こそが我等がマスター、ビン=マックレラさんである。 マスターは私達を見ると優しく微笑み、招き入れてくれた。 「ご苦労だったね、疲れただろう?」 「そうですね、ああいう指令は初めてでしたので」 いつもはガブリ山の峰にある花を集めてこいとか、ラシアン王国に荷物を運びこめ、とかだったのに。 「今回は特別だよ。ちゃんと捕まえてこれたかい?」 「今回はルミが採集したんですよ。な?」 ボルトが私に呼び掛ける。 「はい!緊張したけど、とても面白かったです!」 「そうか、それはよかった」 マスターは笑いながら頭を撫でてくれた。
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