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「マスター、居ますかー?」
街の中心にある大きな建物にマスターはいる。
レインは大きな扉をノックした。
「どなたですかな?」
優しいテノールの声とともに六十代ほどの男性が出てくる。
この人こそが我等がマスター、ビン=マックレラさんである。
マスターは私達を見ると優しく微笑み、招き入れてくれた。
「ご苦労だったね、疲れただろう?」
「そうですね、ああいう指令は初めてでしたので」
いつもはガブリ山の峰にある花を集めてこいとか、ラシアン王国に荷物を運びこめ、とかだったのに。
「今回は特別だよ。ちゃんと捕まえてこれたかい?」
「今回はルミが採集したんですよ。な?」
ボルトが私に呼び掛ける。
「はい!緊張したけど、とても面白かったです!」
「そうか、それはよかった」
マスターは笑いながら頭を撫でてくれた。
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