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『鈴子の裏切り者!』私は富貴子に平手打ちされた
昨日富貴子は先輩に別れをきりだされたらしい…
『ごめんなさい…』
『あんたにはあんなによくしてあげたのに…!泥棒猫』
富貴子の台詞になぜかムカッとした
『塚本さんなんて、別に私本気じゃないわよ。馬鹿じゃないの?あんな男さっさと返してあげるわよ!』
私は富貴子を睨むとその場を去った
そしてそれが学生時代の終わりでもあった
私は進学はしなかった
高校を卒業すると、お母さんの親に卓也を預けて働きにでた
私の行き先は夜の世界しかなかった
水商売…
いや風俗に勤めた
小さなアパートを借りて、店で毎日男に奉仕した
殴られるよりずっとマシ…あんな地獄の日々に比べたら今は天国とよんでもいいくらいだ
私はそう心に言い聞かせた。自分への嘘…きっと時は私を助けてくれるわ
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