アラフォーでの再会

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『りんこさん、今日はセットですか?』 『思いきりカット!ベリーショートにしてほしいの』 『勿体ないなあ…』 『今は夏に向けてすっきりしたいのよ。伸びてきたらまた考えるわ』 椅子のまわりは私の髪でうめつくされた 出来上がりは上々! 『シャンプー楽になりますね』 『ホントだわ。これで明日の朝散歩しよう!』 私は預かってもらった買い物袋を貰うと店を出た 外は少し薄暗くなっていた 『鈴子…だよね。なんで違うっていうの?』 振り向くと富貴子がいた 『ごめん…私達って再会して喜ぶ別れ方してないし…富貴子に悪いかなと思って…』 私はしょんぼり俯いた 『私だって…あのね、これ私の住所と携帯番号…気がむいたら…』 私はメモを受け取ると、富貴子に名刺を渡した 『これ私のメアドと携帯番号…』 『卓也君元気?』 『一人暮らしのサラリーマン』と私は笑った 『そう、よかった』 『じゃあ私帰るね』と富貴子に手をふり、停まっていたタクシーに乗り込んだ なんだかお互いに気まずい再会であった
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