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今日はいつもにまして、お父さんの暴力は酷かった
お母さんは幼い弟を守るのが精一杯である
私はとにかく顔だけを守って身体を丸めていた
『勉強できないくせに、めかし込んで!色仕掛けで大学にでも入るつもりか!』
お父さんの足がミゾオチに入った
『ごめんなさい…お父さん許して…』弱々しい声で私は許しをこう
『男を作ってにげたあの女と同じだな!恥を知れ』
お父さんは私の髪を掴み、部屋中を引きずりまわした
お母さんと弟は台所で泣いている…
背中を蹴られ、お腹も蹴られる…
私のホントのお母さんが知らない男と駆け落ちして、お父さんは再婚した
でも最近お酒がはいると私を虐待する
それは日を増すごとにエスカレートしていった
お父さんが静かになり、眠りにつくころ、お母さんは私の部屋にやってくる
『鈴ちゃんごめんね、守ってあげられなくて』と泣きながら手当てしてくれる
『いいの。卓也さえ守ってくれたら…』
『でも顔だけはお母さん守ってあげるからね!』
『大丈夫よ、心配しないで』
こんな生活してるなんて、この頃私は口が裂けても言えなかった
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