慰安旅行

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二人も海への旅行らしい服装を着ていた。 恵は白のタンクトップの上に肩袖のざっくりベージュの緩く編まれたカーディガンを羽織り、日焼け防止対策にオレンジショールを首に巻いている。 下はデニムのショートパンツにヒールがあるが、歩きやすいブーツ型サンダルを履いていた。 さくらは小さい身長に合ったくるぶし丈の、グリーン生地に綺麗なペイズリーが入った肩ひもボヘミアンワンピース、その下にピタッとした白Tシャツを合わせ、恵とお揃いのつばの大きいリゾートハットを被っている。 「ごめんね、隆志さん本当に大丈夫だった?」急な泊りに彼氏が怒っていないかと恵は心配をした。 「さすがにびっくりしてたけど、恵と一緒ならいいって」さくらは微笑む。 「そうなの?嬉しいけど、どうしてそこまで信用してくれるのかな?」 二度しか会っていない隆志に恵は首を傾げた。 「あははっ、因みに今度恵に会いたいって」 「どうしてっ?」 「そこで万が一私が少しでも浮気っぽい事をしたら、恵の顔見ればすぐにわかるからって」 「?私の顔を見て?」鈍い恵はまだ気づかなかった。
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