慰安旅行

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「ほんと、まだ陸には片瀬がいたけど、三田がいたせいで俺らどれだけモテなかったんだよ」 「黒い時代だったよな…」 「嘘つくな、陸達が引っ越しても少しもモテなかっただろ~」 「お前もなっ」 「もしかしてあの海くんに彼女がいなかったの?!」田畑が信じられないと言わんばかりに声を上げた。 恵は思わず息を飲む。 「いるって聞いたけど、他校で顔を見た事ないからって女達は諦めてなかったよな…」 「すごい美人だったらしい」 「…」恵はいたたまれない気持ちになる。 「陸。三田の彼女の写真持ってないのかよ?」 「ないよ」陸は苦笑した。 「やっぱり美人だった?」 「さあ。あいつは秘密主義だったから」 「アイドルとかと付き合ってそう~」 「片瀬も聞いてないのかよ?」
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