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「えっ…。私は、あんまり喋った事ないから…」突然話を振られ、恵はしどろもどろに答える。
「嘘つきっ」田畑が恨みがましい顔で恵に突っ込む。「家に呼ぶくらい仲いいくせにっ」
「!」恵はばらされてぎょっと目を見開いた。
「皆が聞いているんだから、この際知ってる事は言いなよ」男達に好印象を持たれたい田畑は恵を追い詰める。
「海は誰に対してもそういう事を話さないんですよ」陸が助け船を出した。
「あ、かばいやがったな」渡辺が突っ込む。
「顔も頭もバスケができる上に性格もいいなんて、相変わらず実写版の出来杉くんだな」先輩が陸の帽子を取ってからかった。
「そんなんじゃないですよ」陸は帽子を取り返すと被り直して笑う。
「じゃあ、お前らがどうやって付き合ったか教えろよ」
「そうだよな~。陸は口固くて教えてくれなかったけど、もういいだろ?」
「いつも女達に囲まれている陸と、アイドル好きで男を寄せつけなかった片瀬がどうやって知り合えるんだよ」
「アイドル!?」恵はまた思ってもみなかった事を言われて驚く。
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