叶う頃

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「白…」 「ね、雪…」 「降りましたね」 「積もったし、天気予報…」 「ハズレましたね、さすがミラクル」 「…外!!ミヤ、外行こうよ!!」 「こんな明け方に?まだ暗いちゃー暗いよ?」 「行こう!!すぐ明るくなるから!!」 「………」 「ほら!!寒いからちゃんと防寒して!!」 「………」 「ん、これでよしッ!!」 「……手袋、左手もくださいよ」 「ダメだよ~左手はオレがすんの!!」 「………」 「はい、ニノの左手はこっち」 「で、ポケットですか?」 「その方が温かいでしょ?」 「んふふ」 「行こ!!雪!雪!」 「だから歩くの速いんですってば!!引きずるつもりかよ!?」 「あッごめんごめん」 「まったく…」 「ね、真っ白!!まだなんも跡ついてないよ!!」 「朝イチですからね」 「ねッ!!向こう行こう!!日の出見えるかも!!」 「はいはい、」 「やっぱ朝日はきもちーよね~ひゃっひゃっ息白~い」 「結構綺麗に見えますね」 「ほんと!!ちょー綺麗!!」 「…綺麗ですね」 「皆も起こしてくれば良かったかな~」 「何言ってんですか」 「え~ッ…―ッ!?」 「あの人達いたらこゆことできないでしょ」 「いきなりしないでよ」 「許可必要ですか?」 「…別に…いいけど…」 「今更照れないでくださいよ…んふふ、まぁそゆとこがイイですけど。…ねぇ、冬紀」 「?」 「好きですよ」 「ミ…ミヤ…?」 「愛してます…そばにいてくださいね」 「うん!!オレもミヤが好きだから、愛しちゃってるから!!!!」 「んふふ」 「ふふッ」 「帰りましょうか」 「うん!!」 「今日は並んで歩きましたね」 「え?」 「ほら、平行線」 「ほんとだ~足跡ついてる」 「手繋いでないとこんな風になりませんよね」 「え?なんで~」 「だってあなたテンション上がっちゃって先行っちゃうでしょ?」 「あ~…はは」 「まぁ…オレを振り返るあなたがいる景色を見るのも結構好きですから」 「ミヤちゃんてば今日は素直~」 「まぁたまには、ね」
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