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京さんが帰ってこなくなったのは、今日から3日前の火曜日。 「ほな、行って来るな」 「お仕事頑張ってくださいね!」 たまたまオフだったから、いつも通りに京さんを家から送り出した。 「!!…きょーさん、」 「ん、どしたん?」 「ちゅーして、ください…」 目を細めてフッと笑った顔は、いつも通りで何一つ変わりはなかった。 「ほんまうちの子は、甘えたやなぁ」 チュッというリップ音と共に香った香水の香り。 少しかさついた京さんの唇と俺の唇が軽く触れて、名残惜しくも離れていく。 「んふ、大好きです」 「はいはい、ほな行くわな」 「いってらっしゃい」 片手を上げた京さんに、ニコリと笑って手を振り返した。 京さんを見たのは、これが最後。 なにも感じなかったし、いつも通りだった京さんに何かあったのか。 事故? それならきっと薫さんが連絡くれるはず。 浮気? 飲み会の話も繋がりの話も最近は、ネットでさえ見ない。 仕事? それなら連絡が入る、よな。 京さん、どこで何してんの? 心配で胃が痛む。
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