プロローグ

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最近、立て続けに同じ夢を見る。 それも意味のわからない夢。 その夢の中では、私は真っ暗闇の中にいるのだ。 だけれどやがて暗闇から何かが現れる。 それは奇妙な形をした扉だった。 一枚ではなく複数枚だ。 数は覚えていないけれど。 何十枚もあったかもしれないし、指で数えられる程度かもしれない。 恐らくはその日によって数が違うのだろう。 理由はわからないのだが。 そして、その扉を開けようとすると〝あいつ〟が現れる。 だけれど〝あいつ〟は誰かわからない。 男かもしれないし女かもしれない。 夢の中では見て聞いているのに、目が覚めると上手く思い出せない。 何故だろう。 私は布団から顔の半分を出して思いふけていた。 すると、見ていた天井が歪んできた。 睡魔だ。 …。 また寝たら…あの夢を見るのかな… …〝あいつ〟に会えるのかな… そう思いながら 私は眠りについた。
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