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「んあ?」
目を開けるといつもの治療室だった
「おー目が覚めたか」
「おう。いつもわりぃな先生」
「ああ良いんだよ。お前が将来何かで返してくれりゃあな」
おいおい…
「いつも言ってるけど、怪我人でしかも生徒にそういうこと言うなよ」
何かってなんだよ何かって
「はっはっは。働き口が無くても安心しろ、俺が雇ってやるから」
何かって労働力のことか?
この先生の名前はライド=フィルメール
実はこの学校で働いてるのとは別に病院を経営してて、そこの院長らしい
何故学校でも働いてるかは謎だ
「それはそうと傷はもう治してあるだろ?痛む所は無いか?」
「ん~…おう、完璧だ!相変わらず良い仕事するねぇ」
身体を伸ばしながら答える
こういうとこは律儀で良い先生なんだけどなぁ…
「当たり前だろ?誰が治療したと思ってんだ?」
ニヤリと笑みを浮かべて腕を組みながら自慢げに言う
こういう所があるからなぁ…
ま、そこが面白いんだけど
「今ちょうど最後の授業が終わったとこだ、ラッキーだったな」
「いやぁそれはどうかな…」
俺は進級とかに必要な単位全部を座学で取得してるからな
それを言うと
「お前が退学になっても俺が雇ってやるって言ってんじゃねえか」
こう言うんだぜ?
「考えとく。じゃ俺は寮に戻るんで」
「おう!いつでも待ってるぜ~!」
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