俺の価値

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「はぁ~…だりぃなぁ」 俺は前で授業をしている先生の話を聞き流しつつ窓から見える校舎の外を眺めていた 「おい!そこのよそ見してるやつ!この問題を答えてみろ」 だれだ?よそ見なんかしてるやつは 「ファルス=ミナルド!お前だよ!」 ああん?俺かよ…めんどくせぇな。そんな問題、楽勝すぎてあくびが出るぜ 「x=2、y=5です」 俺が答えるとあのバカは悔しそうな顔をして 「チッ…正解だ」 当然だ!このレベルの問題なんかとっくの昔に勉強済みだっての つか今舌打ちしやがったか?ガラの悪い野郎だなおい 授業が終わり、次は二年になって最初の魔法戦闘術の時間だ 魔法戦闘術ってのはその名の通り魔法を使った戦闘に関する勉強… 要するに魔法を使った戦闘訓練って感じだ だりぃなぁ… しかしサボったらあの鬼になんて言われるかわかったもんじゃねえしな… はぁ… 重い体を引きずるように歩き体育館に着いた俺は、既に授業の準備を始めている鬼(先生)に話し掛けた 「すみません。今日お腹痛いんで授業見学してもいいですか?」 よっしゃ!完璧だ!これで騙されねえ奴なんて… 「嘘をつくな、嘘を」 馬鹿な…この俺の完璧な演技を見破った…だと? 「お前が丁寧な言葉を使う時は大概嘘だからな。ほれ、さっさと並ばんか」 オッサン口調で喋るこの先生は俺達二年三組の担任でもあり、この魔法戦闘術の教科担任でもあるリオル=ガイオン先生だ 「…鬼教師」 「ああ!?なんか言ったか!?」 「いいえ滅相もございません!」 「…ならよし」 因みに女性だ(多分)
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