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「いや、失礼。私的な見解ですまないのだけれど、君のような境遇の人間は、もう少し礼儀がなっていないと思っていてね…。
まさか、開口一番に私の名前を聞いてくるとは思わなかったのさ。いかに、劣悪な環境に置かれても、文化人としてのプライドを捨てない君は、敬意に値するものだと判断した。」
何か長ったらしい文句を言ったあと、真正面のドアが開いた。
その開いたドアから、白い防菌スーツを着た、俺より、背が十センチくらい低いだろうか?とても、軍人とは思えない、しなやかなラインをした人間が現れた。
たぶん、この人間は女性なんだろう。
「改めて、自己紹介をしよう。
対敵性生物特別室 軍備運営、プレイヤー兼任、モカ・マキアート。
軍での位は軍曹だ。
これから、君の保護、観察及び、身の回りの世話を任されたものだ。」
敬礼をしながら、これまた長たらしい台詞をベラベラと話すモカという人物。
それに対しての興味はないが、何か、俺も自己紹介しなければならない気がする。
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