日々の日常と、努力と。

2/13
前へ
/74ページ
次へ
「おい!雪走。」 ガシャンと音をたてなる金網に少しびくつく俺。 今、野球場のマウンド裏で、俺、雪走 大輔(ゆはし だいすけ)くんは、不良の先輩三人に脅迫されてます。 ぶっちゃけ、半泣きしたいです。 「無理ですよ。あいつと先輩を会わせて…」 あなたの彼女になるよう恋のキューピッドになれ。なんてと言いたかったけど、それはあいつの嗜好の範囲だから完全に否定できないので、言葉を飲み込んだ。 あいつは、つよい男が好きだ。 少なくとも、この目の前にいる黒豚にドレッドヘアーなんてゆう悪ふざけとしか言えないようなルックスでも。 強ければ、彼女は受け入れるだろう。 「だから、何が無理なんだよ!この睦 武臣(むつ たけおみ)に無理なんてあるか!!」 やつの唾が顔にふりかかる。 最悪だ。俺、さっさと練習に戻りたいんっすけど、もうすぐ大会近いから。 なんて、呑気に構える反面。そんなこと、口が裂けても言えない臆病な性格で、すごく情けなくなりますわ。ホント。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加