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はあ~。
なんで、こんな面倒なことに巻き込まれるようになったのは、あいつが、俺に腰巾着のようにストーキングするようになってからだった。
心の中のため息と共に、そんな思いも吐き出す。
だって、俺、野球以外、特に取り柄のない自他ともに認める“野球バカ”だもの。こんな訳のわからん状況になるはずないもん。
「黙ってないで!さっさと紹介しろよ!睦さんを待たせるな!!」
睦先輩の右隣にいる赤い髪した手下Aが俺にどなる。
「…だから、無理ですってぇ~!」
「何が無理なんだっ…ブキャァ…」
奇声と共に白目むいて倒れる手下A。
そして、その後ろにダンスバレーやってる人がやるポーズみたいに、足を上げてる金に近い茶色い髪のボブカットの少女が一人。
「それはこいつより強くなきゃ、俺がぼっこぼこにされるからっすよ…。」
そう。俺をこの状況下にした元凶が、今そこにヒラヒラとスカート揺らしながら立っていて、見た目は愛くるしいほどのロリータフェイスを無愛想に作っている。
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