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「っ…。だぁから言ったでしょう?返金期間過ぎても返さない、しかも今以上の金を求めてくる~。
返ってくる見込みの無い金をいつまで待っても埒が明ねぇカラよぉ~。貸さねぇってきめたんだ。
これで分かったかぃ?お嬢ちゃん。俺達仕事があるからこれでおさらばだ!」
『んなっ!?ちょっと待てよ!あともう少しだけ猶予をくれ!そしたら、なんとか金は工面できる。頼む…』
「そう言われてもう3年…。こっちもなぁ、堪忍袋がはち切れそうなんだよ!分かるか!?」
金貸し業者の一人『多御五郎』は、私の前髪を鷲掴みし、思い切り壁に押し付けた。
その拍子に壁に貼ってあった絵画は私のすぐ横を落ちて、多御の足下に着地した。
多御の皺だらけ傷だらけの顔が私の顔の目の前にあった。
『ゥッ…は、離せ。』
「誰に口聞いとんじゃぁ!アァン?女だからって容赦はしねぇんだよやくざは。金貸さないって言ったら黙って家に帰ればいい!」
『…!ッ』
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