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今年21になったハタオはアミノ会系サプリ組の暴力団員であった。
パンチパーマに鬼ゾリのハタオが街を歩くと、周りの者は避けてくれる。
気持ちよかった。
その日もハタオは肩で風をきり、商店街をぶらついていると、向こうから歩いて来た男と肩がぶつかった。
ハタオは、たいして気にも止めず、行こうとしたが、相手は立ち止まり
「コラ、待たんかい」
と怒鳴った。
「あ?」
ハタオが振り返ると、そこに立っていたのは、歳は30くらい、スポーツがりで 眉がない。
一見して同業者と判る男であった。
「なんやコラ。人にぶつかっといて、挨拶ないんかい」
凄みながら眉なし男は寄って来た。
「毎度どーもとかいえばよかったんか〓」
ハタオも凄んで見せた。
すると男はハタオの胸倉をグイッとつかんだ。
「おまえ殴ったろか」
しかしハタオは落ち着きはらっていた。
「おおー殴ってみいやー。せやけど、ここで俺に手ェ出したら、おまえ、
暴行罪や。
警察に捕まんねんどー。
ええんかー、おー」
眉無し男は妙な顔つきになり、その手を緩めた。
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