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side*S 夢を見た――。 雨音で目が覚めると、全身が汗でグッショリ濡れてて。 ベッドを出て、重くだるい体を引き摺るようにして、バスルームへ向かう。 熱いシャワーを浴びると、何度も失う恐怖に震える体と冷え切った心が温まっていく。 雨の朝はいつだってアノヒトの夢を見る。 そこは、優しい笑顔でオレを抱きしめるアノヒトがいて、だけど気づくとこの腕の中で息絶えて冷たくなっていくのをただ泣く事しかできない自分がいて。 夢から覚めると頬を流れる涙の跡。 アノヒトも、アノヒトと過ごした日々も二度と戻らないって解ってはいるけど。 夢を見る度、全てが夢ならいいのにと、悲しみと絶望の底に沈むばかりで。 →
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