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「カッコいい人だといいな~♪」
柚花が両の瞳を輝かせながら、転入生への期待を膨らませている。
あたしの転入生へのイメージとは全く逆なんだろうと、あたしは心の中で密かに思う。
それにしても男といえば、あたしは転入生よりも、昨日ぶつかった少年の事を想い出していた。
何故、急に想い出したのかは、あたしにも判らない。
きっと、たまたまなのだと思う。
その時、教室のドアが開く音がした。
あたしも柚花も、思わずそちらへ眼をやる。
すると、そこには出席簿を手にした担任の先生の姿があった。
「みんな、席に着け。ホームルーム始めるぞ」
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