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あたしが、まだ高校一年生だった一年前のクリスマスの日の事。
当時、恋人であった山雅春輔【ヤマガ シュンスケ】によって、授業が全て終了した放課後、二人きりのクリスマスを過ごそうと高校の体育館へと呼び出された。
そのため、あたしは期待を胸に体育館へと向かった。
今、思うと、この頃が一番、あたしは純粋だったのかも知れない。
しかし、そこで待っていたのは春輔一人だけではなく、春輔の友人である山家俊雅【ヤマウチ トシマサ】と小垣嘉鷹【コガキ ヨシタカ】の二人もいた。
『よぉ、霞澄』
春輔が、あたしに向かって軽く手を上げた。
あたしは状況の把握に困りながら、二人きりのクリスマスは、一体何処へいったのだろうかと思った。
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