第5章[再会]

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すすきの中の細く不安定な獣道。 膨らみはじめたお腹を担いで歩くのは予想以上にしんどかった。 「はあ…はぁ…。ふぅ…」 時々立ち止まり、しばらく休んでまた歩く。 ゆっくりではあるが、着々と孤児院には近づいている。 月が煌々と輝いて、冷たい風を浴びせる。 「もうだめ…」 疲れて動けない。 千世はその場に座り込む。
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