12人が本棚に入れています
本棚に追加
昭和58年11月23日 午後11時45分 日本領空
夜空に星が煌めくなか10機の戦闘機と3機の爆撃機が雛見沢へと向かっていた。
そして10機の戦闘機は中国で量産されている機体ではなく希少価値の高いロシアのSu-35であった。
この10機の戦闘機の部隊名はプラネット。そしてその構成メンバーのTACネーム(戦闘機に乗っている際に使われる名前の事)はそれぞれルナ、マーキュリー、ビーナス、アース、マーズ、ジュピター、サターン、ユレイナス、ネプチューン、プルートであった。
マーズ「まったくヨンの野郎、余計な作戦を実行しやがって。このままだと本当に俺達の出番はねえんじゃないのか?」
ジュピター「そういうなマーズ。俺達がここまで活躍できたのはあいつのおかげでもあるんだからな。ここまできて戦闘機が一機も来ないとなると恐らく作戦は上手くいったんだろう」
マーズ「ケッ……。俺的には失敗して敵がわんさか来てくれた方が嬉しいってのに」
ユレイナス「相変わらずお前の戦闘狂ぶりには呆れるな。その慢心がいつか死を招くぞ」
マーズ「余計なお世話だ。ああ~つまんねー腹いせに雛見沢に着いたらロケットぶっ放してやるぜ」
プルート「雛見沢攻撃は爆撃機の仕事だ。ロケットの無駄遣いをするんじゃないぞ。帰り際にはエンゲージ(敵と遭遇する事)するかもしれないんだからな」
マーズ「お前はそう言って俺の心配をしているように言っているが、実際は俺の攻撃で雛見沢の住民が死ぬのが嫌なだけだろ。諦めろ、どうせ爆撃機の攻撃で一人残らず皆殺しになるだろうよ」
プルート「……違う。私はそのような甘えはとっくの昔に捨てた。人を殺す事を躊躇する戦闘機パイロットがここまで生き残れる筈がないだろう」
マーズ「はっ……俺にはその言葉が嘘っぱちにしか聞こえねえがな。せいぜいお前のその甘えでウィングマン(戦闘機は基本的に戦闘時は2機で行動する。その際共に行動するパートナーの事)の足を引っ張らねえように気をつける事だな」
ルナ「プルートを馬鹿にしたらあたしが許さないよ。プルートにはあんたと違って人として当然の感情があるだけよ」
マーズ「プルートが馬鹿ならウィングマンは大馬鹿野郎だな。戦場では甘えを捨てろって一番最初に習わなかったのか? それとも忘れちまったか?」
最初のコメントを投稿しよう!