夏.計画part2

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  ミーン、ミーン… 蝉の声が五月蠅い。 この教室、否、学校には クーラーなどの 贅沢なものはない。 なのでここの生徒は自分達で 下敷きや団扇などで扇ぐ。 一応天井に扇風機が付いては いるが何の意味がない。 只でさえ暑いのに、 蝉の声で暑さが余計に倍増する。 教室には僕と広斗と和也、 一番扇風機の風が 当たりやすい場所に 僕と広斗が机を一つはさんで隣、 その僕達の前にドアを 背にしこちらを向いて 和也が座っている。 「あー…うぜぇ…、一個づつ潰してやろーか?あぁ゛ん?」 広斗は外を見て蝉がいるで あろう場所にガンを飛ばす。 「ああ、つぶしてこいよ。もちろん素手でな」 和也は小ぶりの扇風機に あたりながらチラッと 横目で広斗を見る。 「うぇ、キモい…お前が素手で潰せよ」 その和也の言葉に広斗は 苦虫を噛んだような顔をした。 そして和也はその広斗の 台詞に心底嫌そうな顔をする 「嫌だ、お前バカか死ね。あ、わりぃバカだったんだよなお前。あ、優太が潰してきてよ。」 和也は言うだけ言って 満面の笑みで僕を見る。 ……だがしかし目が 笑っていない。 .
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