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「まぁ夫婦漫才はいいからさ、ちゃんと予定決めた?」
ひよりの言葉にムッとする。
「夫婦漫才じゃないし…」
勿論ひよりは僕の言葉など
聞いていない
「あー…特にまだ決めてねぇや。…てか夏休みまでまだ5日あるじゃん」
和也は後ろを振り返り
ひよりを見る。
「あまーい!!!あと5日しかないんだよー!?それまでに色々決めなくちゃっ!!」
ひよりはそう言いながら
和也の隣に座った。
「やっぱあっちのお祭りと同じ日に行った方がいいと思う?由紀~」
ひよりは後ろを振り返り
まだドアの近くに
立っている由紀を見る
ハッと気づいたように
由紀はひよりの隣に座った。
「んー…やっぱりその方がいいよね、こっちのお祭りはどうする?」
由紀は嬉しそうにひよりに話す。
「そーだよねぇ…みんなはどうしたい?」
ひよりは僕達を見る。
僕もひよりと同じように
みんなを見るといつの間にか
夏希は広斗の隣に座っていた。
「んー…昨年、一昨年も行ったしなぁー、どっちでもいいや。あ、優太ぁ夫婦仲良く2人で行くかー?」
広斗は俺の方を見てニヤニヤ笑う。
「あぁ゛?お前と2人でなんか行きたくないし。ってか夫婦じゃないし!!」
チラッと夏希を見ると
複雑そうな顔で広斗を見ていた
その事に広斗は気づいてない。
僕は二年の半ばぐらいから
夏希は広斗の事が
好きじゃないかと
思っている。
「てかなんで僕なの?夏希と行けばー?」
僕は横目で夏希を見る
夏希は驚いて、
元々大きな目を
もっと大きくしていた。
「へ?なんで夏希?なぁ?」
広斗は不思議そうな顔で
夏希を見る。
夏希はほんのり
頬を赤くして頷いた
あーもーそこで頷くなよぉ
僕がせっかく二人きりに
してあげようと思ったのに
ハァ、と僕は溜め息を吐いた。
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