絶体絶命

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『昨晩池袋で数名の若者が倒れているとの情報が…』 朝から物騒な事件が報道される 不快感を覚え 液晶画面を見つめた 「…もう、朝か」 ――…寝れなかった いきなりあんなことしやがって あんな…… くそ… くそ くそ!!!! 「クソッ!!!!」 鏡に映る真っ赤な自分を思いっきり殴る 拳にガラスが刺さり 血が滴った ――俺は何やってんだろ 「…」 手に絆創膏を張り 仕事場へ迎いながら 昨晩の彼女の言動を思い出した あれは知り合いだったのか 「くそ…イライラする…」 臨也はもう居場所を突き止めているんだろうな 「だからといって聞くのも…」 人混みに消えていく 金髪の男 その姿を 苦しい表情で見つめる 女の姿 「っ…」 フードを被り 彼女は姿を眩ました
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