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そこから嶺とBLとやらを猛勉強。美央さんの小説を教科書代わりに、そりゃ毎日…。
内容はかなり濃かったけど、おかげで今から行く高校がどんなところかは大体把握できた。
嶺と作戦を練り、男に掘られないように、なるべく傍観者といられるように考えに考えた。
試験の時より全然頭使ったけど、自身と嶺の身が危ないんだ。惜しんでる場合じゃないって。
そして俺たちは全寮制の男子校に入学し今に至るわけだが…。
「ここまで美央さんの本通りだと何かもう恐いな。」
「確かに…。しかも疲れるし。」
「まったくだ。」
寮の部屋で嶺と二人、ソファーにぐったりと沈みこみながら会話をする。
俺達がこの学園に入学してすでに1年とちょっと。2年に上がりこの生活にもすっかり慣れてきたものの、自分を偽りここの生徒に合わせるのは、そりゃ~もう疲れる。
当初の作戦通り、俺たちは全く興味のない生徒会の親衛隊に入り、毎日キャーキャー言ってるわけだ。
俺たちは誰ってわけじゃなく、生徒会全体の親衛隊に入隊して、今じゃ何故か隊長と副隊長にまで昇進。
うれしくねぇ~。でも嶺の容姿は隊長にふさわしく可愛いからいいが、俺はオマケみたいなもんだ。
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