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花枝と塾長は擬似恋愛を通して成長をしたのだが、その擬似恋愛が塾長を本気に近いラインへと誘い、卒業も二人には哀しい行事となる。
花枝はどこから見ても端正な顔立ちからShowモデルの風合いが漂う。
塾長も一緒に歩いているだけで自慢の塾生だった。
ベッドでの教育も性欲の強い花枝は貪欲に性技を覚えていく。
塾長に嫁が居なければ自分の嫁候補にしたい所だ。
だが、世の中では許されざる恋愛に、利口な花枝は悩む。
彼もその表情を見て、いつかは卒業させないといけない事は分かってる。
『花枝、もう一人歩きしなさい。君は充分に成長したよ、まだまだ教える事はあるが、(それは僕の奥さんになってから…)』
彼は花枝の合鍵をそっとテーブルに置き花枝の部屋を出ようとした。
『待って、今夜だけは泊まって、最後に抱いて、悩んでいます、だけど、だけど、好きな気持ちに変わりはないの、だから今夜だけは…』
彼は唇を抑え言葉を遮った。
『花枝、もう充分だよ、これ以上一緒にいたら感情は…だから嫌いになる努力をしなきゃ…俺が君を忘れる努力しなきゃ』
『嫌…』
彼の背中を抱きしめる花枝。
か細い腕にこんなに力があったかな…
そんな思いを巡らす彼に
『最後まで面倒みてくれるって言ったじゃない、売れ残ったらお嫁さんにしてくれるって…』
『ああ、そうだね、だけど君は必ずいい男性と巡り会うよ。』
彼は塾長として恋愛のKnow-howの全ては実地体験させたつもりだ。
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