残留

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西暦1944年。 第二次世界大戦の終焉間近だった。 仲間と共に、家族や愛する人と共に、緩やかに過ごせる日々が目の前という矢先の事… 「アメリカの地に立つのもあと僅か…か」 大地に生い茂っていたであろう、枯れ草だらけの荒野に一人立ち、呟いた。 アメリカ軍との戦争…世界中の争いが終わるのだ。 「はぁ~。俺は平和主義なんだけどなぁ。よく頑張ったよ、全く…」 自分の頭を掻いてみる。 戦前までは坊主だった髪が伸び、耳を隠す程だった。 「まさか、俺がわからない…なんて事ないよな?」 一人で落ち込んでいた、その時… ―…ダァァァァンッ 「…っ!?」
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