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瀬尾くんにキスされてしまった。
いつかそんなこともあるかなあって、冗談で仲良しの子に話したことはあったけど、本当になるとは思わなかった。
彼は、友達。
知り合いの少ない東京で、気を許すことのできる、数少ない人のうちのひとり。
瀬尾くんとは多分思考回路がよく似ていて、好きなものや面白いと感じるポイントが合うから、一緒にいて楽しい。
でもそれは恋愛とは違って。
いや、恋愛にしたくないって思ってるだけかもしれないな。
わかんない。
ただ、失いたくない。
失うのは、怖い。
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