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ルイの体に変化が現れたのは翌日のことだった。
いつも通りに起きて、いつも通り髪を整えていると、体が熱くなるような感覚に襲われた。
ルイはすぐにドアに近寄る。
「アミルダ……いる?」
「ええ、おはようございます」
アミルダが居てくれたことでホッとするルイ。
いつの間にか、アミルダはルイにとってなくてはならない存在になっていた。
「アミルダ、なんかね、体が熱いの」
「熱い? 分かりました。すぐに誰か呼んで来ます」
ドアの向こうで足音が早めに遠くへ行くのが分かる。
走ってくれてることが嬉しかったのか、ルイはクスリと微笑むと、ベットに寝転んだ。
しばらく経つと、大勢の足音が聞こえてきた。
ドアが勢いよく開かれいつもの老人を先頭に研究員が大勢入ってくる。
老人はルイの目をじっと見ると、納得するかのように頷く。
「瞳の色は変わってない。しかし、体が熱い……初めて見る反応だ」
老人はそうぶつぶつと呟くと、ルイの両目に白い布を巻き目隠しをする。
そして、ルイを抱き上げ部屋を出て行った。
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