3557人が本棚に入れています
本棚に追加
段々と……
段々と弱まっていく風。
それと同時に砂や枯れ葉なども落ちていく。
そして、煉の周りを高速で回っていた何かがピタリと止まると風は止み、煉の姿が露わになる。
そこには……
「《モード・護風剣(ゴフウケン)》」
煉の周りには5つの淡い緑色の刀。
全てが緑色一色で、どうやら物体ではなく風が凝縮されてできた刀のようだ。
それが煉の周りをふわふわと浮かんでいる。
「……あれが……卯化なのか?」
フィスタは驚いていた。
卯化と呼ぶには規模が小さく迫力が感じられないからだ。
卯化を発動しても全く恐怖も何も湧かない。
フィスタは拍子抜けしていた。
「ハ……ハハハ!! あれが卯化だと!? 刀が五本になって何が変わるんだ馬鹿め!! 撃て、撃ち殺せぇ!!」
銃口を煉に向けるセイバーナイト達。
煉は動こうとはしない。
マイクも笑みを浮かべたまま動かない。
そして、沢山もの発砲音と共に銃弾が発射される!
最初のコメントを投稿しよう!