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「撃て!!」
フィスタの声と共に煉ではなく煉の背後にいた泰陽に向けてセイバーナイトが銃弾を放つ!
「なに!?」
しかし、マイクの攻撃を防いでいた刀の一本が泰陽の側へ移動し、銃弾を防いだ。
煉はマイクの攻撃に集中していて、背後を気にしてもなければ見てもいない筈なのに!
マイクは攻撃を止め、ヨーヨーを両手に戻す。
すると、刀も煉の周りに再び漂い始めた。
「沙助の意思を具現化する……これが僕達の新しい能力だ」
「武器猫の意思……だと?」
「お主には分からぬだろう。拙者のもっと煉の側で戦いたいという気持ちを煉が叶えてくれたのだ……いや拙者達で叶えたのだ」
刀が喋ると同時に煉の周りを動き回る。
つまり、五本の刀には沙助の意思があり、煉の死角からの攻撃も沙助が見て防いだのだ。
すると、フィスタは腹を抱えて笑い出した。
「ハッハッハ!! それじゃ貴様は刀が自分を守るのをただ見てるだけじゃないか! 他力本願という言葉がよく似合う能力だな!!」
「拙者達を馬鹿にするか!」
「いいよ、沙助。分かってないんだあの人は」
煉はそう言って、マイクに向かって歩き出した。
ゆっくりと一歩ずつ……されど威圧的に!
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