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そして、所長室から出て左側の部屋の資料室。
本棚に囲まれたこの部屋には孝地が資料を漁っていた。
机に詰まれた青いファイルにさらにファイルを重ねる孝地。
そして机に突っ伏し困ったように頭をガシガシと掻く。
「はぁ……駄目だ……」
「孝地……」
ため息を吐く孝地をカヅチは心配そうな表情で見る。
孝地が見ていたのはセイバーナイトのプロフィール。
勿論、属性具現を扱える人間は能力の詳細も書いてある。
「アミルダさんの言った通り、病気を治せそうな属性を持った奴がいねぇよ」
アミルダはいないと言ったが、それでも諦めずに探してみたもののやはりいない。
その時、部屋の扉が開かれ門白姉妹が入ってきた。
「桐宇さんか」
「?」
何故だかしょんぼりとしている姉妹。
亜華羽がフィスタが叩きつけた書類を孝地の前に置く。
「なんだこれ?」
「桐宇さんが見ているファイルに加えておいてください。後、今の所長には近づかない方がいいかも」
そう言い残し部屋を出て行く姉妹。
孝地は目の前にあるセイバーナイトの新たなプロフィールが書かれた書類を手に取る。
「へー……新しく属性具現を覚えた人達か……って……うん!?」
孝地の目はある属性に釘付けとなる。
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