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「重傷……」
ルイは悲しい表情になり俯いた。
恐らく、泰陽は気絶した自分を抱えここまで連れて来てくれたのだ。
しかも、体に一切の傷が無いことから必死に守ってくれたのだと分かる。
「後で……お礼を……言わなきゃ……ところで……ここ……どこ?」
ルイが尋ねると、セインは笑顔で答えてくれた。
「フッフッフ。ここは何を隠そう……我々ゴッドナイトの本拠地だ。外見は教会! しかし中身は……やっぱり教会! どうだ? 素晴らしい基地だろう?」
「…………」
とりあえず、普通の教会だということは分かった。
ルイはベッドから降りると両手を上げ背筋を伸ばす。
「ん? もう大丈夫なのかね?」
「うん……ダークナイト……裏切ったから……追っ手が……来るかも……しれないし……行かなきゃ……いけない……とこも……あるから」
「もうちょっとゆっくりしていけばいいのに。今、ここには我もいるし、煉達少年チームもいるから襲われても多分大丈夫だぞ?」
「でも……私は……一刻も早く……家族に……会いたいの……だから…………え?」
ルイは目を見開き驚き、あまりの驚きに硬直する。
「ん? どうした?」
「今……誰が……ここに……いるって?」
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