◆~親友~後編◆

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「うぅ……助けてよ……セイン……」 ルイは振り返り、かつての仲間に涙目で助けを求める。 しかし、セインは眉間にしわを寄せ何を? とでも言いたげな表情になる。 「す、すまない。何をどう助ければいいのか、私には……お! 確かノートと言えば」 セインは羽織っているローブの懐から血まみれの大学ノートと茶封筒を取り出す。 「これを少年の友達に預かっていていた。少年に渡すようにとな」 その大学ノートをルイは指差し笑顔になる。 「それ!……早く!……お兄ちゃんに!」 「お、おお、わかっておるぞ」 セインは大学ノートと茶封筒を煉に渡した。 煉は長い椅子に座るとまず大学ノートを開き読んでみた。 「日記……?」 里奈とヒメも左右から覗き込み、大学ノートを読んでいく。 セインも気になるのか、煉の背後から覗き込んでいた。 煉が読み進めている間、ルイはそわそわしながら煉を見ている。 「僕の……お父さんとお母さんの日記?」 「そうみたいだね。煉の両親、あたし見たことないなぁ」 「そりゃあ、僕が覚えてないのを里奈が覚えてるわけがないよ。すごく小さい時だったんだし」 ルイはとにかく早く最後まで読んでくれという気持ちで一杯だ。
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