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焦れったい。
ルイは先程からそう思っていた。
煉とセインは武器猫が作られた経緯などを知っているが、里奈とヒメや沙助ら武器猫達は知らない為驚いてばかりだ。
「か、神の猫!?」
「煉君の両親がダークナイトを!?」
「むおぉ!?」
「…………」
ルイはなかなか話が進まないことに苛立ちながらも、読み進めていく煉達をじっと見ていた。
その時だ。
「煉に裁き……涙に絶対服従……亮太に天地創造……」
「え!? 煉が神の猫持ってるの!?」
驚きを隠せない里奈やヒメ。
「そうみたいだね。正確には宿ってる……かな。僕に身に覚えがないから。でも亮太が養子で天地創造を預かってたなんて……」
「亮太って中学の時に転入してきた櫻井君?」
「多分ね。でも、この涙って誰だろ」
「わ、わたし!」
待ってましたと言わんばかりに自分を指差すルイ。
煉はルイを見て驚いている。
「君が?……でもルイって、あ! 涙をルイって読むのか」
「そう!……早く……ページ……進めて!」
促された煉はルイの必死さを不思議に思いながらもページをめくっていく。
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