◆~親友~後編◆

88/93
前へ
/976ページ
次へ
焦れったい。 ルイは先程からそう思っていた。 煉とセインは武器猫が作られた経緯などを知っているが、里奈とヒメや沙助ら武器猫達は知らない為驚いてばかりだ。 「か、神の猫!?」 「煉君の両親がダークナイトを!?」 「むおぉ!?」 「…………」 ルイはなかなか話が進まないことに苛立ちながらも、読み進めていく煉達をじっと見ていた。 その時だ。 「煉に裁き……涙に絶対服従……亮太に天地創造……」 「え!? 煉が神の猫持ってるの!?」 驚きを隠せない里奈やヒメ。 「そうみたいだね。正確には宿ってる……かな。僕に身に覚えがないから。でも亮太が養子で天地創造を預かってたなんて……」 「亮太って中学の時に転入してきた櫻井君?」 「多分ね。でも、この涙って誰だろ」 「わ、わたし!」 待ってましたと言わんばかりに自分を指差すルイ。 煉はルイを見て驚いている。 「君が?……でもルイって、あ! 涙をルイって読むのか」 「そう!……早く……ページ……進めて!」 促された煉はルイの必死さを不思議に思いながらもページをめくっていく。
/976ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3557人が本棚に入れています
本棚に追加