◆~親友~後編◆

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次はヒメが嬉しそうに声をかける。 「体はもう大丈夫?」 「おうバッチリ! 空井 泰陽、全快で戻って参りました!」 「それはよかった」 安心するヒメ。 今度は煉の手を握ったままのルイが笑顔で話す。 「弟さん、ホントにありがとう!」 「へへ、よかったな。そんな可愛らしい笑顔が見れたんなら頑張ったかいがあるってもんよ」 「弟さんも大好き!」 泰陽に抱きつくルイ。 「ヤバいヤバい、しっかりしろ俺、俺には里奈ちゃんがいる」 「なんであたしが出てくんの!!」 必死に自分に言い聞かせる泰陽に、里奈はすかさずツッコミを入れる。 そして、煉は右手で拳を作り、それを泰陽に突きつける。 泰陽は照れくさそうに笑いながら…… 「へへ、サンキュー相棒」 「うん、こちらこそ」 交わす言葉などそんなにいらない。 泰陽は自分の右手の拳を煉の拳にコツンとぶつけた。 それで二人の言いたいことはすべて伝わったのだ。
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